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重松 清 著 『流星ワゴン』
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「流星ワゴン」て題名もファンタジックだし、何よりこの装幀デザインは素敵だ。

いくら帯には「ひきこもり、暴力をふるう息子。浮気を重ねる妻。会社からはリストラ寸前……死を決意した37歳の僕は、死んだはずの父子が運転する不思議なワゴン車に乗り込んだ。」

などと説明が書いてあっても、最後はメデタシメデタシなんじゃないかな?って甘く見てました。
ところがところが、この小説こんな非現実的な設定にも関わらず、もの凄くリアルなのです。
かと言って、自分と境遇を重ねられると言うのとは違うけど、これも「ゆれる」と同様に家族、
父親との関係がテーマになっています。

37歳の男がリストラされ、家族もバラバラ、不仲で死期の迫った故郷の父親に
足代と言う名目の小遣い目当てに見舞いに通う。

こんな状況で人生の何もかもが元には戻らない時、
「自分のどこがいけなかったのだろう?」
と誰もが何度も自問自答します。
「どこでやり直せればよかったのか?」
その決して戻せない「人生の転機」に主人公はワゴンに乗せられて立ち戻ります。
主人公は色々な事に気付くのですが、これはあくまでも
非現実的な世界なので現実では無い。未来は変わらないのです。
そこがこの作品のリアルさだろうか。
変えられないのであれば、一体何の意味があったのか?

「気付くこと」によって見える景色は変わるのだと思う。



私の見えてる景色はどうなんだろう?


流星ワゴン
重松 清 / 講談社
ISBN : 406274998X
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by kohakuza | 2006-07-31 01:08 | Books
『ループ』で蝶を捕まえる。
数日前友人からのメールに
『そう言えばあの頃、夜も寝ないで蝶を採ってたよね。』
と書かれていた。

ええ?蝶て何だっけ?

・・・・蝶?

そう、それは『ループ』だった。

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と気付いた時から、脳の端っこに眠っていたはずの
ただ蝶を捕まえるだけの、極めて簡単だが中毒性のあるゲームが
やりたくてやりたくて仕方なくなった。(即効帰宅)

これは様々なゲームが無料のshockwaveオンラインゲームで
マウスで円を描いた線の中に蝶を捕まえて、何匹採れるか競うだけ。
とても簡単ですが、トリッキーなシタールっぽい音楽と
シュールな色合いのイラストで不思議な世界観をかもし出すゲームなんです。
主人公は少女アイーダ。
何と言うか・・・トリップした感じ? (イヤイヤ、トリップを映像表現した感じでした。)

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時々、出て来る大きな蛾みたいなのを捕まえるとアイーダが夢を語るシーンが出てきます。
その夢は訳の分からない悪夢っぽくて、その後乱舞する蝶を捕まえまくれる
ボーナスポイント。

さぁ、終わりなき、蝶採集の始まりです。

そしてループでアナタも健全にトリップ。
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by kohakuza | 2006-07-30 01:10 | 見つけた。
『ゆれる』
オダギリジョー、香川照之主演の『ゆれる』を観に行きました。
映画を観る前には、何の予備知識も入れない私ですけど、まだ観ておられない方々には
一言、『これは是非観て!』と自身を持って言いたい1本。

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監督は「へび苺」の西川美和。(1974年生まれ)この作品の完成度にして
この若さも驚いたけど、オリジナルの脚本で映画を撮る人は珍しい昨今「へび苺」も「ゆれる」も
彼女のオリジナル脚本作品で更に驚いてしまった。

ストーリーは特別な設定ではない。
田舎に残って父親の面倒を見ながら家業のガソリンスタンドを切り盛りする兄、稔(香川照之)と
東京でカメラマンとして成功した自由奔放な弟(オダギリジョー)。
何年ぶりかで実家に帰った弟、猛と共に兄は幼なじみの智恵子と懐かしい渓谷へと足をのばす。
そこで起こったひとつの出来事。事故なのか、事件なのか。その出来事をめぐって、弟と兄の人生がゆれ動く……。

兄と弟。一見して深いようで希薄な絆。
家族であると言うだけで離れていても同じ事を考えてるような錯覚に捕われるが、
それぞれが描いている思いは様々で、対極する事もある。
しかしその思いはオブラートに包まれていて、本音を口にした途端「家族」と言う
サークルは粉々になってしまうのだ。

それにしてもキャスティングが絶妙。
弟のオダギリジョーも素晴らしいが(女性監督ならでわのサービスショットも多数?)
兄の香川照之の演技には圧倒されてしまった。
普通の人が突然、猟奇的な犯罪の被害者になり、
「そんな事をする人に見えないイイ人」が加害者になる事件の多い今日この頃なだけに
香川照之演じる、真面目で正直者の兄の見せる心の闇の部分に切り替わる瞬間
スイッチが入って目が豹変する瞬間が
演技とは思えないぐらいの恐怖感を感じさせる。
そしてラストのあの表情。・・・すごい役者さんだー。

もう一つの兄弟、父親の伊武雅刀と兄で稔の弁護を引き受ける蟹江敬三も、深く控えめな演技。
そして検察官の木村祐一。この人、顔だけでも充分な存在感があるけど、ネチッとしてて突き放した喋り方につい惹き込まれます。
もう一人、存在感をまったく消し去った裁判官、田口トモロヲも。

このくせ者の役者を完全に手中に納め、
「ゆれる」と言う題材にして最後までブレのないストーリー。
最後まで感情がゆれたけど、揺さぶられて気持ちが浄化された。

あまり監督や役者で観る映画をチョイスしないようにしてるけど
西川美和監督の力って凄いっ!と感じた作品でした。

『ゆれる』 オフィシャルHP
西川美和監督・インタヴュー
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by kohakuza | 2006-07-28 02:47 | cinema
メロン発芽事件!
本日、訪れた岡山の某研究室の流し台の排水溝の中で
そいつは確かに生きていた・・・。

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何とっ、先週食べて流したはずのメロンの種が
まるでモヤシのように発芽しておりました。

もちろん日など当たらず、汚れた水が流され続けて放置されてたというのに。
と言うか、生ゴミを何日間も放置しすぎです〜。

もしかしたら、それが肥料とか?
昔、メロンやスイカや白桃を食した後に
何度も植えてみましたが
全然育たず、発芽も余りしなかったような。

こんな方法でメロン栽培の夢、実現か?
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by kohakuza | 2006-07-27 03:19 | 見つけた。
北浜 cafe a vin LE BOIS (ル・ボワ)
土砂降りの雨の昼下がり、北浜のラ・トォルトゥーガが2階にカフェ『LE BOIS ル・ボア』を少し前にオープンさせたと聞いて、喜び勇んで行ってきました。( LE BOISは林って意味なんだって。)
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お目当てはクスクス。
トォルトゥーガのクスクスは本当に美味しい。と言うかどんなお料理でも、とっても美味しい。
だ、だ、だけど・・・・私にはちょっと量が多い!半端なく多い!(決して小食ではありません。)

だから、かなりの気合いと体調、それに見合うメンバーと一緒でなければ中々足を運べないのだ。
これはランチでも一緒。シェフはお腹イッパイで残してもらってもイイと思ってらっしゃるらしいのだが、出されたモノは残せないショーワな私にとっては、心が痛むのです。

「カフェの方はどうやら並の量らしい。」とは聞いてたものの、念のためお腹を減らせて挑んだのですが、出て来たクスクスは私にとっては丁度いいボリューム、そしてやっぱり素晴らしく
美味しかったです。友人の頼んだ田舎風のパテとパンも、お肉の味が濃厚で最高!
パンはタケウチだしね。
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そして二人して言った言葉は『これなら一人でも来れる!』でした。
仕事の合間やランチの時間を逃した時も、ここなら大丈夫。
だって11:00から23:00までいつ行っても美味しいモノやら
ワインやらお茶やスウィーツが食べれるらしいのです。
何てありがたいお店でしょう。
ちなみにこの日食べたデザートはクレームブリュレ。
ブラボー!


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それにここってとっても居心地いい。
2階に上がる階段の傾斜もいい。
照明の入り方と曇りガラスもいい。
椅子もゆったりしてる。
このコンパス脚の椅子どこかで見たなーと思ったら、
インテリアはgrafでした。
そう言えば同じく長居してしまう、タケウチのカフェもgraf。

ただ流行ってるだけじゃない、何かが
きちんと考えられてるだなー。
と、つくづく感心。

次の雨の日も訪れたいカフェでした。


cafe a vin
LE BOIS (ル・ボワ)
06-4706-2200
大阪市中央区高麗橋1-5-22 2F

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by kohakuza | 2006-07-23 01:50 | 美味しいモノ
うつぼ公園「彫刻家族」 J.seward johnson. jr
大阪のうつぼ公園に行った事がある人なら、誰でも知ってると思うが
樹々が大きく育って真昼でも静かなこの公園で遭遇するとちょっとビックリする、
夜なら間違いなくビックリする彫刻がある。
元々は飛行場だったらしく、東西に長ーい公園のやや西側に、
その「彫刻家族」のサークルがある。
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もう随分前からココにある。近所のブランシェリ・タケウチでパンを買い、この彫刻サークル座って時間を止めたような家族を眺めながら、パンを食べつつしばらくボーッとしてると、自分もこの家族の一員になりたいなぁーとか思ってしまうのである。

あっ、別に家族が欲しい〜とか切実に願ってる訳ではありませんよ。
このちょっとシュールな異空間の入り口に見を置いていると
色んな事が想い巡らせて、気持ちがクリアになるのです。

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そんな訳である意味、心の友人たるこの彫刻家族の作者については今まで調べてなかったのですが、J.seward johnson. jr のサイトをじっくり見てみると、たくさんの作品が世界各地の
公園やパブリックなスペースに置かれている。

下の写真はその中のほんの一部。右から2番目のキスシーンはNYのタイムズスクエアで
「戦後60年、終戦を祝うキスシーン」を彫刻で再現したもの。
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等身大の人間よりもやや小さめのサイズで、洋服だけ着色されている作品が多いので
ギョッとする人も多く、実際うつぼ公園でも人気がある訳では無さそうだけれど、
日常何気ない風景の人々の時間を止めてしまったような彼の作品は、
何処にでもあって何処にも無いようで印象に残ります。

彼の作品を追って旅をすると、世界中の公園や公共施設を巡れるかもしれません。



J.seward johnson. jr のオフィシャルHP
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by kohakuza | 2006-07-22 17:10 | my favorite things
岸辺のふたり "Father and Daughter"
昨日に引き続き、DVD観賞。
今日はオランダのマイケル・デュドク ドゥ・ヴィット 監督『岸辺のふたり 』を。
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何年か前に何の予備知識も無く、この作品に出会いましたが
見終わった後には感情が欠壊し、顔がグシャグシャになってしまいました。

たったの8分間の短編フィルムですが
「これは泣ける!」とか言うのがウリの最近の超大作よりも、
ずっと印象深く心に残る作品です。

私は「感動した」と言うよりは、色んな感情が揺さぶられました。

原題は "Father and Daughter"で、
まさに父と娘の話しのように思えますが、
もう少し大きな意味で「人と人との想いの強さ」を
テーマにしているんじゃないかなと思います。
そう言う意味では邦題の『岸辺のふたり』の方が語感に余韻を残します。


うちだ ややこ さんの言葉との絵本も出ていますが、
この作品に関しては、まったくセリフの無い
この8分間の映像に勝るものは無いでしょう。



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それにしてもマイケル・デュドク ドゥ・ヴィット 監督がこの8分に至までの
試行錯誤ってスゴかっただろうなと思いました。
何度も何度も考え抜いて、練って練って最後の最後に、
これ以上でもこれ以下でもない作品に仕上がっていると思います。


他の作品の予告がココから見られます。Michael Dudok Du Wit
特に"Catch"がお薦めです。




岸辺のふたり
/ 東芝EMI
ISBN : B000095YQ8
スコア選択:
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by kohakuza | 2006-07-17 17:23 | cinema
ベルヴィル・ランデブー
劇場で見た時も、ひたすら不思議な感動をあたえてくれたフランスのシルヴァン・ショメ監督の
『ベルヴィル・ランデブー』DVDを購入したのはいいけど、中々落ち着いて見る機会が無かったので、この連休を生かしてじっくり見る事にした。
劇場では見落としてたキャラクターの細やかな動きや、場面の展開、そして物語の不思議な世界観、改めて見てもやっぱり新鮮な感動。フランス万歳〜!
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ストーリー
戦後まもないフランス。内気で友達のいない孫のシャンピオンに、三輪車を買い与えたおばあちゃん。シャンピオンは夢中になり、来る日も来る日もおばあちゃんの指導のもと厳しいトレーニングを重ね、ついに世界最高峰の自転車競技の祭典、ツール・ド・フランスに参加するまでになる。しかし、レースの最中にシャンピオンが謎のマフィアに誘拐されてしまう…。最愛の孫を救うため、海を越えて摩天楼そびえ立つ巨大都市“ベルヴィル”に辿り着いたおばあちゃんと愛犬・ブルーノ、そして偶然出会った陽気な三つ子の老婆達による不思議な大冒険が始まる…。
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全編ほとんどセリフは無し。キャラクター達の表情とスウィングジャズ風のリズム。
絵もセルタッチと3Dを駆使し、自転車のスピード感なんか臨場感たっぷりで身体が動いてしまいそうだ。すべてが細やかで素晴らしいのだけど、絵だけでは80分間もこんなに惹き込まれる事は無理。何よりもこの作品の完成度をあげてるのは、ストーリーだと思う。
ディズニーアニメみたいに分かりやすーく設定説明されてはいないけど、曖昧な部分が
逆に物語に深みを出していると思う。


f0019410_18435139.jpgベルヴィルって何処なの?って事も多いに疑問だ。アメリカを皮肉ってるようにも思えるけど、マフィアが自転車レースで賭博するなんてアメリカっぽくないしな・・・。街並はヨーロッパぽいような、ニューヨークぽいような。

それにしても全編とおしての音楽も素晴らしい!
でもやっぱり三つ子のお婆ちゃんのスィングは最高。

世界中で沢山の賞を取ったにもかかわらず、
意外とマイナー作品の扱いなので残念。
決してカワイイだけとは言えないキャラクターとちょっと
グロテスクな表現もあるけど大人も子供も楽しめる素敵な
映画。フランス版アメリカ版のwebサイトも
見応えありです。



ベルヴィル・ランデブー オリジナル・サウンドトラック(CCCD)
サントラ M Beatrice Bonifassi Lina Boudrault Marie-Lou Gauthier Jean-Claude Donda / 東芝EMI
ISBN : B00069BOMS

ベルヴィル・ランデブー
/ ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
ISBN : B0009ETCD8
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by kohakuza | 2006-07-16 18:55 | cinema
チランジア
もう、梅雨明けか?と思われた真夏日の今日。
これは一体何でしょう?
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正解はチランジアのブラキカウロス。
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最近、土の要らない植物として人気が出ているエアプランツ。
土が必要ないので、どこにでも置いておけます。
例えばポイと机の上って言うのもOK!
多分。

1ヶ月に2回程、ソーキングと言って全体を水に一晩浸けておくと水分を吸収するので、後は風当たりの良い所で乾燥させてた方が良いらしいです。




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何処に置くべきか色々考えましたが・・・・。



今の所、例の風鈴の上に引っ掛けております。
これで本当に育つのかな?

花が咲いたら子株が出来て、又花が咲くらしいですが
そうなったら、あっちこっちにチランジアを
引っ掛けたり、モビールを作ってみたりしたい!

と、植物枯らしの名人な私ですが
夢を抱いております。

何せ過酷な環境にも負けないヤツらしいです。
がんばれ、アミーゴブラキカウロス!





チランジアの栽培方法についてはコチラへ。
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by kohakuza | 2006-07-16 03:00 |
土佐堀 割烹 このは
ふう〜、照りつけるよな太陽。
「こんなに暑かったっけ?」と毎年新鮮に思ってしまう
夏がやってきました。
こう暑いと、いくら大喰らいの私でも食欲が落ちます。
そんな疲れた胃も心の疲れも和らげてくれる、
土佐堀の小さな割烹「このは」


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水那須と生のとうもろこしの白和え
穴子のしんじょう
お刺身の盛り合わせ

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鱧の骨からとった出汁と焼き鱧
味噌田楽と夏らしいお野菜の焼き物
冬瓜に短角牛の餡がかかった煮物

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天ぷら盛り合わせ
小さいホタテ入りのご飯と蛤のお味噌汁
白エンドウの餡に無花果


ちょっと順番が違うかもしれません。
私達はコースをいただきましたが、一品も色々あって
お酒も揃えてらっしゃるので、お料理もお酒も好きな方には最適。

どれも薄味なのにしっかりした印象に残るお料理でした。
変わったお野菜も使ってて、初めての味に感心しきり。
(のくせに名前は忘れてしまってるが)

小さめのお店、小ぶりで繊細なのにしっかりしたお料理、小さめの上品な器、
小さめの素敵なお若いご夫婦のお店で、おかみさんが
とってもカワイイのでビックリしました。

浴衣でも着て天神さんの時に行きたいけど
中々予約が取れないぐらい、人気のお店らしい。

大勢で行くよりは、二人か三人ぐらいでゆっくりしたい時に
行きたいなー。

お店の行き方は、地下鉄四つ橋線 肥後橋駅3番出口より徒歩3分ぐらい。
土佐堀通りの一本北側、土佐堀川沿いに歩くと右手に見えます。
この辺てしばらく見ない間にお店が増えてて驚きでした。

日本料理  このは
大阪府大阪市西区土佐堀1丁目1-14 RIO土佐堀1F
06-6445-0058
日祝休み

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by kohakuza | 2006-07-15 17:14 | 美味しいモノ