<   2006年 01月 ( 19 )   > この月の画像一覧
猫から教わる大事なコト・その1
私は元々猫好きなタイプでは無かった。
f0019410_2252390.jpg
正確に言えば・・・猫を飼っている人達が苦手だったのである。
「〜〜にゃん?」など猫語を恥ずかし気も無く使う隣のオバさんは、
子供じみたフリフリの洋服をプレゼントしてくれるけれど、
それは私を自分の猫扱いしてるように思えて
つむじ曲がりの私には、かなり恐怖感があったのである。

そしてそのオバさんの家にいる長毛の巨大猫は、私が恐る恐る触れると、
間髪入れずシャーーッとオデコを引っ掻いたので、増々もってトラウマである。
そんな訳で私は猫には距離を置いて、大きくなる事にしたのでした。
f0019410_2275645.jpg

ところが不思議な物で、4年前、ペットが大丈夫な家に越した
まさにそのタイミングで、私は目も開いていない2匹の猫を拾ってしまったのである。
最初は少し大きくなるまで面倒を見て、里子に貰ってもらおう!と、軽ーく思っていた。

しかしその日から、2時間おきのミルクと排泄、身体を拭いて
ペットボトルの湯たんぽで温度調節、医者に連れて行き血液検査などect・・・と
イキなり猫の子育てと言う大役が、何の前触れも無く、
もちろん自分に出産経験もないのに始まってしまったのです!

この猫の子育てに関しては何の知識も無かったので
ネットで調べて、数々の猫の飼い主さんから親切に教えてもらいました。
この場を借りてお礼申し上げます。(今頃スイマセン。)

それからの1年間、新しいソファーは爪の引っ掻き傷だらけ、棚の上の置物はすべて撤去、
ベッドやカーペットは毛だらけ、私は夜中走り回る子猫達のお陰で昼夜逆転。
掌にのるぐらいの愛らしい子猫は、毎日目が覚めると倍々ゲームで成長し、
アッと言う間に巨大化してました。
そして自由気ままに生きていた私の多くの時間は、猫のために使われるようになりました。

でも驚いた事に・・・・
今まで感じられなかったような感覚を素直に感じれるようになっていました。
彼らの顔を見ると、もちろん恥ずかし気もまったくなく
心の底から出てしまうのです。

『あ〜幸せだにゃ〜。』←出てます猫語!

私の心境の変化とは一体何なのだろう?
猫とは不思議で素敵な生き物です。
f0019410_21592954.jpg

[PR]
by kohakuza | 2006-01-29 22:19 | cat
『百鬼人形芝居どんどろ』 岡本芳一
友人から『どんどろ、見に行かへん〜?』と不思議なメールが届いた。
「えっ?どんどろって何?」こんな寒い時期に怪談かしら?と思いつつ、何とも心引かれる
響きの言葉だったので南森町の雲州堂に行く事にしました。
雲州堂は明治からあるそろばんメーカーで、倉庫だった蔵をリノベーションして
お芝居や落語、陶芸教室などが出来るスペースやカフェも併設してる所です。

そして予備知識ゼロのまま、
『百鬼人形芝居どんどろ』 ヒトとヒトガタによる倒錯のエロスが始まりました。
これは岡本芳一氏のソロで「卍」と言う、人間とほぼ人間に等身大の人形とのお芝居です。

f0019410_1551641.jpg
どんなお芝居か紹介するのが難しいのですが、
文楽だと一体のお人形を3人で動かすところを
どんどろさんは、ご自身もお芝居しながら
最大3体の人形を操ってパフォーマンスします。
(右の写真、どっちが人形だかわかります?
正解/上が役者で下が人形!)


この「卍」の中ではセリフがないので、とても抽象的な舞踏のようなお芝居ですが
人間と人形の境目がだんだんと消えて行くようなイメージかな。
エロティックであり、夢のようであり・・・。
60分の公演は見入ってる内に、あっという間に過ぎていました。スゴク面白かった!
f0019410_14522838.jpg
そして第2部。と、言ってもこれはどんどろ結成の歴史や人形の作りなどを、
説明してくれるトーク会のような感じでした。
質疑応答もあって会場から色んな質問が出ましたが、公演直後の衣装メークのままの
岡本さんが照れながら、とても丁寧に答えてらしたのが印象的でした。
f0019410_1536372.jpg
私が興味深かったのは人形作りで、この作品も含め数百体の人形を岡本さんが、一人で作ってらっしゃるとのこと事でした。このライフマスクのような仮面は顔にピッタリに作ってあるのですが、材料は紙と胡粉だけなんです。他の人形もとても考えられた作りと仕掛けで、FRPとか特殊な材料で作られたマスクなんかとは違う、凄みとリアルさがあります。

私は今回初めて百鬼人形芝居どんどろを見ましたが歴史は1974年から始まっていて、ヨーロッパを中心とした世界各国で高い評価を受け、演劇や人形劇のみならずダンス、マイムフェスティバルなどからも数多く招待され、現在活動の大半が海外公演で占められているそうです。

他の演目もとても面白そうです。
残念ながら、関西では講演する機会が少ないらしいですが、
又是非見てみたいと思いました。

ブラボーどんどろ〜!
[PR]
by kohakuza | 2006-01-28 16:23 | theatre
小川洋子著 「博士の愛した数式」
小川洋子さんの2冊目。
読み始めた時から、終わって欲しくない、どうか悲しい最後にならないで欲しいと
祈りたくなるような物語。
と言いながら、あっという間に読み切ってしまった。

いつも埃をかぶった標本の並ぶ理科室みたいに、人を寄せ付けない閉じられた
窓の内側に暮らす人達の世界を、光溢れる文章にしてしまう小川さんの作品だけど
その中でも、ひと際木漏れ日が降り注ぐような物語。

しかし難しい数式と阪神タイガースの江夏豊と言うピッチャー、全く相反するような
この組み合わせを、まるで映画のストップモーションように美しく表現しているところが
素晴らしい。逆にこの原作を映像表現するのは難しかっただろうけど・・・。

小さい頃から数学には極端な拒否症状出してた私。
博士の言うように数学と身近な物との接点に触れる事ができたら
きっと今よりはマシ?だったかもしれない。
(とか思いながら、ニンテンドーDSの脳年齢41才になってしまった。ガーン)

ギリギリではあるが、映画が封切りになる前に原作を読めて良かった。
寺尾聡さんの博士は何だかピッタリのような気がする。
80分間の記憶やタイガースのゲームはどんな風に映像化されてるのか
興味深々である。


博士の愛した数式
小川 洋子 / 新潮社
[PR]
by kohakuza | 2006-01-26 14:27 | Books
小川洋子著 「凍りついた香り」  
このところ小川洋子さんの本を2冊続けて読んだ。

と言うか、以前読んだ凍りついた香りを何となく読み返したら
前に読んだ時よりも、ずっと情景を思い浮かべる事が出来て、改めてこの本の深さに
気付いたような気がする。
タイミングによってベストセラーも駄作に感じたり又その反対もあって、読む時期によって
スキとキライが交差するような事は誰にでもあるんだろうな。

突然自殺してしまった恋人を、その死後に残されたキーワードを1つずつ掘り起こし
だんだんと彼が隠した過去を知っていく物語。
調香室、スケートリンク、数学大会、プラハ、温室、チェコの青年、記憶の泉、
複雑な結び目のようなお話しですが、結び目が解けた時は
切なく暖かい気持ちになれるような気がします。

彼女の世界はいつも閉じられた窓の内側に暮らす人達の世界であるような気がする。
外へ外へと広がる世界観ではなく、内へ内へと注ぎ込まれるような上質な文章です。


凍りついた香り
小川 洋子 / 幻冬舎
[PR]
by kohakuza | 2006-01-26 01:12 | Books
壽 初春大歌舞伎
大阪松竹座の初春大歌舞伎に行ってきました。
演目は『源平布引滝 義賢最期』(げんぺいぬのびきのたき よしたかさいご)と
通し狂言 『十六夜清心』(いざよいせいしん)
f0019410_083536.jpg

さて、片岡仁左衛門と坂東玉三郎の通し狂言『十六夜清心』二人とも登場した時から、何とも言えぬ雰囲気が劇場内を包むのがド素人の私にも分かりました。まさに絵になる二人!
「これが艶と言うものなのね〜」とつくづく感心しました。
玉三郎さんを間近に見たのは5年ぶりでしたが、以前よりも美しく妖艶に感じました。
f0019410_2284295.jpg

このお話し、最初は悲恋物なのかな?と思ってたのですが、意外や意外のめくるめく展開で、もう釘付けです。何度も「え〜〜っウソ!」とか「そんな、アホな〜」と
つい口から出てしまいました。
前半のおぼろ月夜の美しい二人の恋物語と、ふとしたきっかけから悪へと身を落とし、
登場する後半の二人の姿の変わり用のスゴい事!
刹那的に生きる人達のお話しなのですが、痛快で面白かったです。
ちょっと歌舞伎の概念変わった作品でした。

歌舞伎は何度か行った事あるんですが、四谷怪談とか義経千本桜とか
比較的メジャーなお話ししか知らないし、予め話しの筋を理解してる物以外は見た事が
無かったし、今回理解できるかどうかチョット不安だったので
解説用のイヤホンガイドを借りる事にしました。

初めてこれを活用させてもらいましたが、見所とか衣装や髪型の説明、時代背景など
本編の邪魔にならないセリフの間に入れてくれるので、とっても分かりやすく
初心者の私には有り難かったです。

それにしても面白かった!
多いに興奮したので二人の姿が残像になって、何度も思い浮かびます。
役者さんの演技って、凄いパワーなんだと思いました。
[PR]
by kohakuza | 2006-01-25 03:14 | theatre
黒猫の上手な写真の撮り方知りませんか?
我が家には黒猫とサバ猫が一緒に暮らしております。
2匹とも私が思うに最高の美人猫なので、やはり写真に撮るのは
猫が一番多くなってしまうのです。
f0019410_20215034.jpg
ところがサバ猫のワサビはいつもバッチリなフォトジェニックなのですが
黒猫のショウユはどうもピントが合わない。2匹で撮ってもショウユはまるで影?
f0019410_20434353.jpg
と言うか、いつも「黒い毛モジャ」が写ってるだけに見えてしまうのです。
フラッシュをたくと毛が白っぽく光り、瞳孔が線状になってホラー顔↑になってしまうし、
暗いと黒いカタマリになってしまうし、バックが暗い色だと同化してしまうしで
どうもワサビに比べると写真が少ないような気がします。

これを克服すべく、色々と試してはいるんですよ。
ビビッドな色物と一緒に写すと、黒が際立って見えるような気がして・・・・
オレンジのセーター着せてみました!
f0019410_20402568.jpg

う〜〜〜ん、ナチュラルな写真からは程遠いですな。(ショウユは完全に怒っています)
この程度のカメラの腕しかない私を許しておくれ。

世の黒猫、黒犬さんの飼い主さん達はどんなテクニックを使ってるんでしょうか?
[PR]
by kohakuza | 2006-01-21 20:58 | cat
日が落ちて7分後のチボリ公園
f0019410_034941.jpg


倉敷駅のバスターミナルからの景色。
[PR]
by kohakuza | 2006-01-20 00:05 |
四国小旅行   四谷シモン人形館・淡翁荘
昨日に引き続き、第二弾です。
最近四国と言えば、ふと数え上げただけでも素晴らしい美術館が目白押し。

昨日の東山魁夷せとうち美術館は昨年坂出にオープンしたばかり。
丸亀の猪熊弦一郎現代美術館、高松のイサムノグチ庭園美術館
地中美術館のベネッセアートサイト直島などなど・・・。

どうして四国なの?と聞きたくなるけど、実際に行ってみると
何となく納得するものがある。
静かな瀬戸内の海と点在する小さな島々。
多くの作家が愛した静かな風景と土着信仰的な土地、
そして巨大な瀬戸大橋と煙突やコンビナート。
このアンバランスさが四国と現代アートを結びつけているのだろうか。


f0019410_314878.jpg
でも今回私がまずめざした場所は坂出駅からほど近い場所にある
『四谷シモン人形館・淡翁荘』です。

四谷シモン人さんのお人形をご存知の方は驚きかもしれませんが
実はここお醤油屋さんなのです!
鎌田醤油は全国的にも有名で、私も愛用させてもらっている。
その旧本店の横に作られた素晴らしい洋館を改装して
作られたのが、この淡翁荘なのです。

f0019410_3151486.jpg

で、この日は早い時間に行ったせいもあって
私一人だったのですが、その空間にビックリ!

人形が展示してあるのでは無く、人形達が住んでいる部屋に入り込んだような
気持ちにさせてくれるのです。
それ程、考えて調和された展示なのです。

f0019410_3155561.jpg


戸棚の中やトイレ、階段下の小さな扉や考えられない程分厚い金庫を開けると、
そこにはずーっと以前からここに居たような人形達が、あどけない表情で迎えてくれます。

f0019410_3165326.jpg


もちろん、不気味でもありますが・・・・。(怖がりさんは要注意)
その冷たい空気に浸るのも、中々出来ない経験です。

f0019410_3173660.jpg


やはり素晴らしいの一言。
初めて間近に見る四谷シモンさんの人形と
淡翁荘自体の空間の美しさに溜め息がこぼれます。


f0019410_3182272.jpg


くれぐれも言いますが、ここは『鎌田醤油』さんです!
本当に四国の人の懐の深さを実感した1日でした。

2004年にオープンしたばかりで、まだあまり認知されてないかもしれませんが
又、是非足を運んでみたい場所になりました。


四谷シモン人形館・淡翁荘


開設:2004年7月6日
開館:火・木・土(祭日は休館) 10:00〜16:00
入館料:500円

[PR]
by kohakuza | 2006-01-19 03:09 | art
四国小旅行   東山魁夷せとうち美術館
四国へ小旅行その1です。
雨が降るかと思ったけれど、冬の晴れ間のようなお天気。
今年も晴れ女健在!

今回初めて乗った高速バスは、寝ぼけながら乗車してぐっすり熟睡。
気が付いたら香川県坂出市でした。(大阪から片道¥4100)←安っ

で、香川と言えばさっそく饂飩です。バスに揺られた後のお腹にも、ツルッと入ります。
今回は美術館行きのバスの時間を見て、駅中の亀城庵でエビ天ぶっかけ。

f0019410_215182.jpg


坂出駅からバスに乗って15分程で東山魁夷せとうち美術館に到着です。

f0019410_2103446.jpg

ここは建築家谷口吉生氏が設計した美術館。
実は東山魁夷画伯よりも、ちょっと建物に興味があった。
この坂出からは近い、丸亀にある猪熊弦一郎現代美術館(通称MIMOCA)も谷口氏の建築である。今回は丸亀に行けなかったけれど、MIMOCAは本当に好きな美術館の1つなのです。

さて、この瀬戸大橋を望む海辺にひっそりと建つ、美術館。
MIMOCAよりはかなり小さめですが、建物の持つ存在感が、遠方からこの美術館を訪れた
満足感に浸らせてくれます。

f0019410_2233482.jpg


そしてあまり馴染みのなかった東山魁夷の絵をじっくりと見る事が出来ました。
深い青だなー・・・。
保険会社のカレンダーみたいな、ちょっと見慣れた絵のような気がしてたけど
リトグラフなど本当に新鮮でした。

上の写真は館内のカフェで。
海と岡山まで繋がる橋を見ながら、魁夷の「古き町にて」の中の
かわいい挿絵をモチーフにデザインした、カップ&ソーサーでお茶をいただきました。

ここから見ると、今まで気付かなかった瀬戸大橋の美しさと雄大さも
実感する事ができます。
[PR]
by kohakuza | 2006-01-18 02:42 | art
SAYURIとオペレッタ狸御殿
先日、去年見逃して悔しかった『オペレッタ狸御殿』を見て
遅ればせながら多いに感動した私。
今までは主演のチャン・ツィイーの事あまり気にしてもいなかったのに
『恋する炭酸水』を歌い踊る彼女にすっかり魅了されて
今度は見逃さないように「SAYURI」を映画館に見に走った。

評判どおり日本の時代背景や京都の事を考えると、
確かにオイオイ〜!と突っ込みを入れたくなる場面続出。

f0019410_0264792.jpg

着物好きな私にとって、左前の着付けや
不自然な袖や肩の縫い代など、
「あ〜そこだけは守って〜」と
言いたくなる所も多い。



ただファンタジーとして見ると素晴らしいです。
これはロブ・マーシャルが
日本を見て感じとった世界観。
その世界観を忠実に演じきった女優達。



特にサユリの敵役の、コン・リーはやっぱり凄い女優です。
とにかく艶っぽさがピカイチだったんではないでしょうか。
彼女がハリウッド映画初出演だったなんて驚き!

そして監督の世界観に一番突っ込みたかったはずの桃井かおりも、
きっとサユリ役をやりたかっただろうと思う、工藤夕貴も素晴らしかったです。

そのサユリ役を射止めたチャン・ツィイー。
彼女は不思議な魅力があって、狸御殿でも
「妖怪ばかり撮っていた鈴木清順監督が妖精を撮った。」と言わせる程の
透明感あふれる魅力を持っていると思う。
その魅力に勝てる日本の女優が思い浮かばないんだなー。

この2本の映画、どちらも時代劇でありながらまったく時代に添う気ナシ。
そう言う意味では、もう少し「SAYURI」には鈴木清順ぐらいの
ぶっ飛んだ演出で完全に異国感を出し切ってもよかったような気がする。

そうすればもう少しチャン・ツィイーが文化面などを気にする事なく
イキイキ出来たんじゃないかな?

その点では「オペレッタ狸御殿」の狸姫のツィイーの方が
自由で魅力的に見えたのは私だけ?

本人に聞いてみたいな〜。(←ギャラ関係無しで)



『オペレッタ狸御殿』オフィシャルサイト

『SAYURI』オフィシャルサイト
[PR]
by kohakuza | 2006-01-15 01:04 | cinema