京都南座 坂東玉三郎 中国・昆劇 合同公演
最近すっかり歌舞伎に魅了され、先日の大阪松竹座の「京鹿子娘二人道成寺 」にも
大興奮し、つい母にどんなに玉三郎さんが素晴らしかったかと
延々と説明したところ『私も行きターイ!』と言われ・・・
しかも母の誕生日がタイミングよくやってきて
めでたく親子で京都南座へ観劇となりました。
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母さん、清水の舞台からダイビングですよっ。
奮発して、かなり前の方の花道の横の良いお席を取れたので
始まる前から母は大はしゃぎ。
南座って小さいけれど重厚で迫力あって大好きです。
祇園の綺麗どころも座ってらして、何だか京都気分どす。
さて、この日の演目は歌舞伎ではなく、
中国の伝統芸能の昆劇を玉三郎さんが中国語で演じると云うもの。
歌舞伎でも「?」な所が多い私が中国の昆劇を理解出来るのかな?とやや心配でしたが
考えてみれば、何を観ても新鮮なので、ノープロブレム。
ただ、驚いたのはこの昆劇は、セリフが殆ど全編、歌!つまりミュージカル♪
玉三郎さんがこんなに美声とは!とビックリでした。
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でもって、私の必須アイテムのイヤホンガイドが今回は無くて
舞台横に字幕のサインが出ました。
歌舞伎や伝統芸能と今のお芝居の観方の、大きな違いは
予め内容を頭に入れておくか、解説を聞きながらの方が面白い伝統芸能。
内容を知らないで観に行った方が面白い、今のお芝居。
って、感じでしょうか?
今回はガイドが無かったので、ササッとパンフに目を通して
解説を読んでおきましたから、後は字幕を頻繁に追う必要がなくて
物語に入っていけました。(と、言うのも大体こういうのって、あらすじはシンプル)
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最初の『牡丹亭』家から一歩も出る事無く蝶よ花よと育てられた
杜麗娘はある春の日に初めて家を抜け出して、花園に行きます。
そこでまどろんでいると夢の神様に連れられて、
やってきた素敵な若者、柳夢梅と出会い、恋に落ちる。
でもそれは夢の中の出来事で目が覚めると全て消えてしまうのです。
でも彼女はその人を忘れられず、痩せ細り中秋の名月の晩
とうとう命を落としてしまう・・・。


と言う、何とも悲しいお話し。
4幕に別れてて、その内の2幕目と最後の「離魂」と言う場面に
玉三郎さんが演じ、他の場面は昆劇の若手俳優さんが演じてましたが
昆劇の役者さんも、とても素晴らしかったです。
それにしても最後の場面の、命が尽きる杜麗娘を演じ唄う玉三郎さんの
歌声は柔らかいけど、悲しい切ない気持ちがこもっていて
余りにも可哀想だ〜と、親子で涙、涙。
(本当は55幕あって、杜麗娘も復活するらしく、ホッとしました)

舞踏の『楊貴妃』では、牡丹の図柄の大きな扇を二つ持って
舞踊る姿にウットリ。やっぱりこの世の人じゃないわ〜。
横顔の目の玉の浮き出た部分まで見える距離で釘付けになってても
呼吸一つ乱れる事無く、どの部分を切り取っても絵になるような
隙のない美しいお姿でした。
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昆劇と言うのは、立ち回りの多い京劇よりずっと静かで
たおやかで音楽も優しく、しっとりと響きました。
薄いオーガンジーの幕の中の楽団は、最後にチラリとしか見えませんでしたが
CDが出てたら欲しい良い曲ばかりで演奏も素晴らしかった。
昆劇は蘇州で600年前に生まれた物で、今の中国でも大変珍しいものに
なってるそうです。

中国にはこんなにも深く凄い芸術や文化が山程あって、世界中の多くの人に影響を
与えている事と、ニュースで連日流れる今の中国のニュースとは
余りにもギャップがあって、何とも複雑な気持ちでした。

最後は拍手喝采で、何とカーテンコールが4回もあり
皆で唄う曲も良かったし、大盛り上がりでした。
外はあいにくの雨でしたが、私も母も大満足でした。
この日はNHKのテレビカメラが5台も入ってましたから
TVで放送かもー。

京都南座 坂東玉三郎 中国・昆劇 合同公演
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by kohakuza | 2008-03-22 01:14 | theatre


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