『あなたになら言える秘密のこと』
人はどのくらい秘密を抱えて生きていけるのだろう?
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『死ぬまでにしたい10のこと』のイザベル・コイシェ監督の作品。
と、気付いたのは邦題の付け方に引っかかって、DVDを手に取ってからだった。
実は『死ぬまでにしたい10のこと』は、切ないけれど美しく終わり過ぎて
どうも私には共感できなかった。
でもサラ・ポーリーの透明感や黙って見つめてるだけで色んな事を語れる瞳は印象的。
そして久々にじっくりと演技を見れたティム・ロビンスはやっぱり凄い存在感だなー。

何も知らず考えずに見たので、見終わった後はしばし呆然・・・。
え?私、こんな映画見逃してたの?と、今年の自分に激しく後悔。ビンタ連発です。
言葉にすると、全てが陳腐にしか表現出来ないけど
心に染み入る素敵な物語。
そして前作よりもずっとリアリティでファンタジックなラブストーリーだと思う。

孤独なハンナは機械的にこなす日常生活の中で、あまりに勤務態度がマジメ過ぎると
上司に休暇を命じられる。
そして彼女が向かった先は、どこまでも海の中にポツリそびえ立つ油田掘削所。
そこで大ヤケドを負った、ジョゼフと出会う。
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人はどのくらい秘密を抱えて生きてるのだろう?
そしてその秘密を、どれくらい打ち明けられるのかな?
秘密を共有する事は、相手が苦しみを半分背負ってしまう事になる。
拒絶されたら、今よりもっと傷ついてしまう。
そんな事を考えてたら、きっと殆どの秘密や苦しみは、
自分の心の内に置き去りにするしかないのかも。

ハンナの涙の海で、泳ぐ練習をすると言うジョゼフの言葉には
私も危うく自分の涙で溺れそうになりました。

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油田掘削所と言う、どこか現実感のない場所と他の登場人物も、
色んなキーワードがそのセリフや行動に隠されていて、とても丁寧に描かれている。
アヒルでさえも、何かを語ってたはず(?)
特に、ハンナに淡い恋心を持つコックのサイモン!『トーク・トゥ・ハー』のハビエル・カマラ 。
だけど、この人は役柄がいつも恋の脇役なんだよな〜。
こんなブランコをさり気なく作ってくれる彼に、私は心惹かれるのですが。

偶然にも、少し前に劇場で観た『パンズ・ラビリンス』と同じくスペインの映画。
そしてどちらも戦争と言う狂気の世界からの精神的な脱出がテーマになっている。
どちらも重たく根深いテーマだけれども、深いダークサイドから抜け出た時の
心の開放感は、素晴らしかった。
今のタイミングで、この2本を続けて観れた事に必然性を感じました。



『あなたになら言える秘密のこと』HP



あなたになら言える秘密のこと
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by kohakuza | 2007-11-02 02:23 | cinema


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