不思議な剥製屋 DEYROLLE
パリには色んな素敵なお店が数あれど、私が是非行ってみたかったお店は
RUE DE BACから少し歩いた所にある剥製屋、DEYROLLE (デロール)

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以前は1階も剥製が置いてあって、カフェや洋服屋さんが立ち並ぶ街並に、いきなりライオンや
シマウマが出現してたそうだが、今は1階はガーデニングのショップになっている。
(と言ってもガーデニングウェアのマネキンの首がインパラだったりするのだけど)

2階へは小さな螺旋階段をミシミシ上がって行く。壁は美しい草色。
見上げると楕円形の額縁の中に馬が描かれている・・・?のではなく、馬の首の剥製?
かと思ったら、何と壁を額縁状にくりぬいて、そこから馬が首を出していた。
もちろん馬は全身である。
こんな大きな剥製を間近に見たのは初めてて、度肝を抜かれた。
だけど、余りにも美しく状態も素晴らしい。まさに本物の馬が時間を止めてそこにいる。
しかも壁に空いた穴からボンジューゥ♪と顔をだしてイタズラしてるみたいで、
ちっとも怖さがない。
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このデロールは1831年にエミリー・デロールと言う人が学校などで使う理科実験の道具を
扱うお店として始めたらしいが、この時代、ヨーロッパの人は自然や動物に特に関心が強くなった
時代だったので、その後昆虫の標本や動物の剥製などを世界中から集めるようになり
今に至るらしい。

だから店内には白クマやオオカミなど今では希少になってしまった大型の動物から
ウサギのような小型動物、様々な鳥類、貝類、昆虫、植物、鉱石、骨格標本まで
多くの動植物が陳列されてて、博物館よりもスゴいのだけど実際に販売もレンタルも
されてるそうだから、ビックリ。
そしてどの動物もとても美しい状態で管理、陳列されてる。

動物園で生きてる動物を観察するのも好きだけど、ここでは間近にライオンや虎を
見る事が出来る。そのしなやかな肩のラインや、毛並み、足の筋肉やお腹のふくらみや
骨格など、こんなにマジマジと眺めてると、初めて動物を見たように新鮮で
初めて図鑑を開いた時のように、ワクワクとして色んな想像が沸いてくる。

生きた動物を見られなかった時代であっても、ヨーロッパの図鑑の絵が素晴らしいのは
こういうお店があったからなんだろうなと思う。
が、一方で植民地や未開の地をどんどん侵略して無軌道に収集し続けた
人間の歴史も忘れてはいけないと思う。

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昆虫写真でも有名な今森光彦さんが2003年の月刊『たくさんのふしぎ』で
「好奇心の部屋 デロール」と題して紹介されています。
月刊誌なんだけど、写真集みたいです。



『DEYROLLE』
46, RUE DU BAC 75007 PARIS

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by kohakuza | 2007-03-26 03:32 | my favorite things


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